全般的な設定・ウィルス対策(Ver5.70対応版)
怪しい添付ファイルの自動削除・自動削除対象のファイル指定
 ウィルスと疑わしいファイルまたはその他いろいろな理由で添付ファイルを自動的に削除したい場合には、ここでそのファイル名をワイルドカードを使って指定してください。ワイルドカードはセミコロンで区切って複数指定することもできます。

 たとえば拡張子が「.exe」のファイルをすべて削除したい場合には、「*.exe」と指定します。
 HTML形式添付ファイルを削除したい場合は、「*.htm*」のように指定してください。

 「リセット」ボタンを押すと、各種のレベルに応じた設定が選べます。

 コンピュータウィルスの進入を完全に防ぎたい場合には、exeも含めてすべての実行可能プログラムを自動削除するよう指定してください。


ZIP形式ファイルの中も分かる範囲で調べる
 ZIP形式で圧縮された添付ファイルの中のファイルについて、自動削除対象のファイルが入ってるかどうか調べます。対象のファイルが入っている場合は、ZIPファイルそのものを削除します。
 秀丸メールの作者は、一般的なウィルス入りで出回っているZIPファイルについてのみ動作確認してまして、他のZIP形式ファイルについてはテストしていません。なので、そういうウィルスを検出する目的以外ではうまく動作しない可能性が高いです。 また、調べる対象は、ZIPファイル中に含まれる先頭のファイルのみです。


怪しい添付ファイルの自動削除・スクリプトまたはプログラムを含むHTML添付ファイルを削除する
 HTML形式添付ファイル中にスクリプトまたはプログラムを含む場合に、それを削除するよう指示します。ウィルス入りのhtml添付ファイルを除去したい場合に有効です。

間違って自動削除されてしまったファイルの復活方法
 自動削除の機能によって間違って削除されてしまった添付ファイルを復活したい場合には、「編集・受信解析のやり直し」を行ってください。受信解析のやり直しを実行すると、 削除対象となっている添付ファイルを本当に削除するかどうか問い合わせメッセージが出てくるので、復活させたいファイルの所で「いいえ」を押します。

 ただし、「受信解析のやり直し」で復活させるためには、アカウント毎の設定で受信ログを作成するように設定しておく必要があります。特に変更しなければ2ヶ月分の受信ログを取っておくようになっているので、2ヶ月程度までは復元できることになります。




HTMLメールのHTML部分の除去
 コンピュータウィルスのメールの多くはHTMLメールの形になっていて、特定のメールソフトでメールをプレビューしただけで感染するような特殊な作りになっています。そういうメールの場合、添付ファイルだけでなく、 HTMLメールのHTML部分自体を削除してしまうのが安全です。

 ということで、HTMLメール部分をなるべく除去するように指定すると便利です。

 「スクリプトまたはプログラムを含む場合」を指定すると、HTMLメール中にSCRIPTタグがある場合、または任意のタグ中の「src=」部分で実行可能ファイルを指定した場合に反応します。このように設定すると、 動画やプラグインを含んだHTMLメールも見られなくなります。

 「スクリプトの有無に関係なく、常に」を指定すると、HTMLメールのHTML部分は無条件に除去してしまいます。

 こちらの「HTMLメールの…」オプションは、あくまでHTMLメールとして送られてくるHTMLファイルのみを対象としています。添付ファイルとして送られてくるHTMLファイルについては、「怪しい添付ファイルの自動削除」側で指定してください。 例えばHTML形式添付ファイルをすべて削除したいなら、拡張子として「htm html」の2つを指定してください。
 「HTMLメールViewerの表示対象メールは除く」をONにすると、HTMLメールViewer側でのインライン表示指定したFrom:メールアドレスのメールについてはHTML部分を除去しないようにします。



アンチウィルス/ファイヤウォール系ソフトとの相性問題対策
並行送受信をしない
 秀丸メールでは、2つのアカウントの送受信を同時に並行して実行します。しかし、アンチウィルスソフトやパーソナルファイヤウォール系ソフトによっては、2つ並行して送受信するとうまく送受信できないケースがあります。 (具体的にはウィルスバスターの場合にダメらしいです)

 そういう場合はここのオプションをONにしてください。

 ここのオプションがONの場合、メールエディタ上で「今すぐ送信」とした時の送信が、秀丸メール本体ウィンドウ上の送受信と並行して動作する効果もあります。 (V3.20では、それはそれで個別のオプションがありましたが、V3.50からオプションが統合されました。)

注意:
 アカウント毎の設定で、「高度な設定・このアカウントには以下のダイヤルアップ接続が必ず必要」がONになっているいて、そのアカウントを含んで送受信をしようとすると、上記オプションがOFFになっていても並行動作せず、 1つのアカウントづつ送受信するようになります。


■並行処理時のログ作成について!
 「全般的な設定・上級者向け・動作の記録」の「メールサーバーとのやりとりをsmtp_pop3*.txtに記録する」がONになっている場合、並行して動作する1番目の記録は「smtp_pop3.txt」に記録され、2番目の記録は「smtp_pop3_2.txt」に記録されます。同様に、3番目、 4番目の記録が作成されることもあります。

 「全般的な設定・上級者向け・動作の記録」の「秀丸メールの動作をdump.txtに記録する」をONにしていると、並行して動作している送受信の記録が、dump.txtに混ざった形で記録され、結果として中身の解読が非常に困難になります。もしdump.txtに分かりやすい記録が必要な場合は、 上記2つのオプションをOFFにしてください。




送受信時にメール拡散型ウィルスの活動を調べる
 ここのオプションをONにすると、ご自身のパソコンが、いわゆるメール拡散型のウィルスに感染してるかどうかを調べます。具体的には、netstatというコマンド相当のことを内部的に実行して、現在のパソコンが外部のsmtpサーバーに接続しているかどうか調べ、 もし何らかの接続が見つかった場合は警告メッセージを表示します。
 この調査の処理は、秀丸メール本体上で送受信系のコマンドを実行するタイミングで、送受信系の処理の最初に実行されます。

注意:
  • 秀丸メール以外のメールソフトやメールサーバー系のソフトを併用していて、例えば他のメールソフトで送信している最中に秀丸メール上で受信などを実行すると、いわゆる誤判定が発生します。そういう誤判定が発生するようなケースでは、ここのオプションをOFFにしてください。
  • この機能は、メール拡散型ウィルスへの感染を未然に防ぐための機能ではなく、万が一感染した場合に、感染したことに気づくための機能です。未知のウィルスについても、メール拡散型であれば(感染したこと自体は)検出できます。


メールデータ中の'@'を偽装して保存する
 ここのオプションをONにすると、秀丸メールのデータ用ファイル類の中の'@'の文字を、0x7Fの制御記号に置き換えて保存するようになります。そうすることによって、万が一パソコンがウィルスに感染しても、自分自信がウィルスをばらまく危険を多いに減らすことが出来ます。
 パソコンがウィルスに感染すると、そのウィルスは自分自身を他の人にもばらまくために、パソコンのハードディスクの中からメールアドレスと思わしき物を収集しようとします。しかし、'@'を偽装して保存しておけば、ウィルスソフトがメールアドレスをうまく収集出来なくなります。
 ウィルス感染だけじゃなくて、最近はスパイウェアやマルウェアとかいう悪質なソフトが多数存在するようなので、そういうソフトによって個人情報が漏洩してしまう事態を防ぐのにも役立つと思います。

注意:
  • 秀丸メールの古いバージョン(V4.76以下)では、この'@'の偽装保存には対応してないです。なので、一度'@'を偽装して保存したメールデータを古い秀丸メールでアクセスすると、文字化けしたような表示になってしまいます。
  • ここのオプションをONにすると、電子メール形式の添付ファイル(拡張子が.emlのファイル)についても'@'の偽装が行われます。そのように偽装された.eml形式ファイルをそのまま他のアプリケーションソフトで扱おうとすると、'@'部分が化けて表示されてしまいます。他のソフトで扱う場合は、一度ドラッグアンドドロップ等で他のフォルダにコピーしてから作業してください。(他のフォルダにコピーすると偽装が解除されます)
  • HTMLメール用のファイル(index.htmファイル)中の'@'については、「@」という風に偽装されます。また、一度このように偽装したindex.htmファイルはオプションをOFFにしても元には戻りません。
  • ここのオプションをONにしても、メールアドレスとはまったく無関係と思わしき'@'については変換されないケースがあります。
  • 既存のメールデータの'@'を偽装または偽装解除する時には、原則として、ファイルのタイムスタンプは書き変わりません。なので、'@'の変換をした後にメールデータをバックアップする時は、メールデータ用のフォルダ配下のファイルをすべてコピーさせるようにしてください。タイムスタンプで比較してバックアップするやり方ではうまくバックアップされません。



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