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振り分け設定ダイアログボックス(Ver6.14対応版)
このダイアログボックスでは、振り分けの1項目を編集または新規作成します。
- 振り分け名
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振り分け一覧に表示する題名です。わかりやすい名前を付けてください。他の振り分け名と重なっていてもエラーになりません。
- 「が」 の左側部分
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ここには、条件の対象となるヘッダ部分を指定します。例えば、件名部分で振り分けたい場合には、「Subject:」を指定します。
件名の場合は「Subject:」、差出人場合は「From:」です。メーリングリストの振り分けをする場合は、「X-ML-Name:」を使う場合もあります。
"本文"と指定すると、メール本文全体が検索対象となります。
"本文(引用行除外)"と指定すると、メール本文の中から引用行を除外した文字列を検索対象としてします。(V6.10から)
複数のヘッダを対象にしたい場合には、「または」を使って条件を追加します。あるいは、このヘッダ名部分に複数のヘッダをスラッシュ(/)で区切って入力する方法もあります。例えば「To:」と「Cc:」の両方を対象としたい場合には、「To:/Cc:」と指定してください。
スラッシュの前後には空白などを入れないでください。
その他、ヘッダ文字列(およびその組み合わせ)は自由に指定できます。
ここに"flag"を指定すると、メールのフラグに応じた条件が指定できます。詳しくはこのページの最後付近の「フラグによる条件指定方法」を参照ください。
ここに"備考-From:"のような指定をすると、特定ヘッダに入っているメールアドレスをアドレス帳から検索して、そのメンバーの備考に登録された文字列を使って振り分けさせることも出来ます。それについても最後の方を参照ください。
- 「が」の右側部分
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下部分では、任意の文字列と、「で始まる」、「を含む」、「である」、「の単語を含む」などの条件のどれかを指定します。「の単語を含む」は、指定した検索文字列の単語のみを条件とし、メールアドレスやドメイン名を指定するのに便利です。
「の単語を含む」の場合、秀丸メールや秀丸エディタの検索で「単語の検索」オプションをONにした時と同じ条件で検索します。例えばメールアドレスのドメイン名部分(@以降部分)で判定させたい時に、@も含めて「の単語を含む」で指定すると何もヒットしなくなります。ご注意ください。
- ■大文字/小文字の区別
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ここで指定した文字列については、大文字/小文字の区別をされません。例えば「"AAA"で始まる」と指定した場合、"aaa"も"Aaa"もヒットします。ただし、全角英数字については大文字/小文字は区別されます。
- ■アドレス帳グループのメンバーが含まれるかどうかの指定
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アドレス帳の特定グループのメンバーが含まれているかどうかを条件に指定することが出来ます。この場合、検索対象文字列にはアドレス帳グループ名を指定し、「のメンバーを含む」の条件指定をしてください。
アドレス帳グループ名は、「Group(/xxxx)」のような形式で指定します。ダイアログボックス中の「アドレス帳(B)...」ボタンを押してグループを選択すれば、そのような形式でグループを指定することが出来ます。
指定されたアドレス帳グループの配下にさらにグループがある場合、そのグループのメンバーも検索対象となります。(V3.13からそうなりました)
送信系メールで宛先にグループ名を指定した場合、そのグループ名についても、「のメンバーを含む」の条件にマッチするかどうかチェックされます。例えば、To: Group(/A/B)のように指定していて振り分け条件に「Group(/A)のメンバーを含む」としていた場合には、
そのメールが振り分け条件にヒットします。(V4.04からそうなりました)
- ■正規表現の指定
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「を含む/正規表現」および「を含まない/正規表現」を指定すると、正規表現で検索してヒットするかどうかの指定となります。
注意:(「本文」または「HTMLメール本文」を対象に正規表現検索する場合)
正規表現での行頭にマッチさせる用の「^」は、行頭にはマッチしないで、本文の先頭にのみマッチする動作となってしまいます。行頭(メール本文中の1つ1つの行の行頭)にマッチさせるには、"(^|\n)"という表現を使ってください。
正規表現について
- ■メールアドレスにマッチするかどうかの指定
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秀丸メールV5.39以下では、「のメールアドレスを含む」の条件指定が無かったので、「の単語を含む」によってメールアドレスを含むかどうか指定するようになっていました。しかし、これだと、例えば「aaa@hoge.com」と指定した文字列が、「bbb.aaa@hoge.com」のようなメールアドレスにもヒットしてしまいます。
秀丸メールV5.50β29からは、「のメールアドレスを含む」の条件指定が出来るようになって、これを使えば、たしかにメールアドレスがマッチするかどうか正確に判定させることが出来ます。
だたし、この「のメールアドレスを含む」の条件指定を使ってしまうと秀丸メールV5.39以下にバージョンダウンさせることが事実上不可能になります。その辺ご注意ください。
- 「かつ」、「または」の指定部分
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複数の条件を指定したい場合に、「かつ」、「または」を選択してください。
「かつ」は、AND条件で、複数の条件がすべて成り立っている場合に振り分けします。
「または」は、OR条件で、複数の条件のどれか1つが成り立っている場合に振り分けします。「または」の条件は、「または」で複数指定せずに、振り分けの項目自体を複数作るだけでも同じ意味になります。
「かつ」と「または」を入力する欄には、カッコも入力できます。カッコを使って複雑な条件の組み合わせが指定できます。カッコのネストは最高7までです。
「かつ」と「または」を、同じカッコ内のレベルで指定することは出来ません。例えば、
A かつ B または C
のような指定は出来ません。必ずカッコを使って、例えば
A かつ (B または C)
か、または、
(A かつ B) または C
のように指定してください。
- おまけ機能:挿入と削除
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「かつ」、「または」を入力する欄の一番下に、「挿入!」と「削除!」があります。それを選択すると、その行の条件を削除したり、またはそこに1行文空行を入れることが出来ます。
- ページ番号の表示およびスクロールバー部分
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振り分け条件が7つ以上になると、ページ単位で切り替えできるようになります。スクロールバーをマウスでクリックしてページ切り替えしてください。
- 「→」の後ろ部分 (アクションの指定)
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条件が成立したときにどうするかを指定します。
「フォルダへ移動」は、指定したフォルダへメールを移動します。スパムメールの場合は移動先を「ゴミ箱」にします。
「高度な動作」は、フォルダへ移動する以外のアクションの指定です。「高度な動作の指定」ボタンを押して内容を編集することができます。「高度な動作」は本当に高度な内容で、間違った指定をするとトラブルが起きる可能性があります。
メールについてあまり詳しくない人は変更しないでください。
高度な動作の指定ダイアログボックス
■別アカウントへのバイパス指定
「フォルダへ移動」で指定する先のフォルダ一覧の下の方にアカウントの一覧があります。そのアカウントを指定すると、それは、そのアカウントへの「パイパス」という意味になります。そのアカウントへバイパスされた後で、そのアカウント用の振り分け設定にて振り分けられる形になります。
アカウントへのバイパス指定をする場合は、バイパス以外の振り分けアクションは一切無視されます。
アカウント毎の設定の方でメールのバイパスが有効になっている場合は、振り分け設定側でのバイパスは無視されてしまいます。
■アカウントへのバイパス指定とその他の振り分けアクションの指定
振り分けでの「フォルダへ移動」で別アカウントへのバイパス指定をする場合には、「フォルダへコピー」以外の振り分けアクションを指定することは出来ません。
「フォルダへコピー」だけは例外的に使えます。
- 振り分け対象
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この振り分けの設定を、受信メールに対して有効にするのか、送信メールに対して有効にするのか等を指定します。さらに、振り分けコマンドでのみ有効にすることもできます。
- 振り分けコマンドの時のみ有効とする
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この振り分けの設定を、振り分けコマンドの時のみ有効とするかどうか指定します。ONにした場合には、送受信時の自動での振り分け時には対象とならず、「編集・このメールを振り分け」または「送受信・振り分け」コマンドの時のみ有効となります。
- 自動振り分け時のみ有効とする
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この振り分けの設定を、送信または受信時の自動振り分け時のみ有効とするかどうか指定します。ONにした場合には、送受信時の自動での振り分け時のみ対象となり、「編集・このメールを振り分け」または「送受信・振り分け」コマンドの時は無効となります。
- フォルダ作成
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振り分け先のフォルダを作成したい場合に、ここで作成します。
フォルダの作成ダイアログボックス
- アドレス帳...
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アドレス帳を呼び出して、そこからメンバーまたはグループを拾ってくることが出来ます。
特に、「のメンバーを含む」を指定する場合は、アドレス帳からグループを宛先に追加する方法を使ってください。
- 複数ヘッダ関係の仕様解説
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振り分け条件の対象ヘッダが複数ある場合の仕様について説明します。この辺の仕様は以前は非常にあいまいでしたが、V2.38より正しい仕様を確定させました。(V2.37以下では以下の原則通りにはなりません)
- 原則1(ヘッダが存在しなかった場合):
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例えばTo:ヘッダを対象としていたけども、メール中にTo:ヘッダが1つも無かった場合、空のTo:ヘッダが存在していたかのように動作します。
例えば「To:が""である」という条件を指定した場合、空のTo:ヘッダがある場合でもTo:ヘッダそのものが存在しなかった場合でもヒットします。
- 原則2(同じヘッダが複数存在する場合):
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例えばTo:ヘッダが複数存在していた場合、空のTo:ヘッダはすべて無視されます。空でないTo:ヘッダが複数ある場合は、各To:ヘッダの内容を改行で区切った文字列が生成され、それについてマッチング処理されます。
例えば「To:が""である」という条件を指定した場合で、空のTo:ヘッダがあったとしても、他に空でないTo:ヘッダが1つでも存在していればヒットしません。
例えば「To:が"AAA"である」という条件を指定した場合で、「To:AAA」というヘッダが入っていたとしても、同じメール中に他に「To:BBB」のような物が含まれていれば、ヒットしないことになります。
- 原則3(複数ヘッダを対象とした場合で肯定系の場合):
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スラッシュ記号を使って複数種類のヘッダを検索対象とした場合、それぞれのヘッダについての検索結果について、「または」の条件で最終的な結果が決定されます。具体的には、例えば「To:/Cc:が"A"を含む」とした場合には、
To:ヘッダまたはCc:ヘッダのどちらかに"A"が含まれていればマッチしたことになります。「To:/Cc:が""である」と指定した場合、To:ヘッダかCc:ヘッダのどちらかが空であったらマッチします。To:ヘッダとCc:ヘッダの両方が空であるかどうかを調べるためには、
「To:が""である かつ Cc:が""である」のように複数条件に分けて正確に指定しないとダメです。
- 原則4(複数ヘッダを対象とした場合で否定系の場合):
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「でない」などの否定系の指定と「To:/Cc:」のような複数ヘッダ指定をした場合には、原則3とは逆に、「かつ」で検索されます。例えば、「To:/Cc:が"AAA"を含まない」と指定した場合、
「To:が"AAA"を含まない かつ Cc:が"AAA"を含まない」と指定したのと同じ意味となります。
フラグによる条件指定方法
「が」の左側部分に"flag"を指定することによって、振り分け対象メールのフラグを条件として指定することが出来ます。ここで言うフラグというのは、例えば転送済みかどうかとか、未読かどうか等のことで、
検索系コマンドでの「追加の条件...」の所で指定する条件の中の一部ってことになります。
フラグによる条件指定が出来るのは、検索での「追加の条件...」の中での以下の条件のみとなります。(とりあえず現段階で動作保証できるのは)
unread | 未読かどうか |
mark | マークされたメールかどうか |
reply | 受信系メール:返信済みかどうか、送信系メール:「返信メール」で作成されたメールかどうか |
forward | 受信系メール:転送済みかどうか、送信系メール:「転送メール」または「そのまま転送」で作成されたメールかどうか |
hot | 新着メールかどうか |
memo | メモ付きかどうか |
send | 送信系メールかどうか |
です。「未読である」という条件を指定するには"unread"と指定し、「未読でない」という条件の場合は"!unread"と指定します。「未読かつマーク」なら"unread&mark"となり、「未読またはマーク」なら"unread|mark"となります。その辺の指定方法は、
検索での「追加の条件」の指定方法と同じです。
フラグの指定をする場合には、条件指定の一番右側の部分は「である」または「でない」だけを指定してください。他のを指定しても、「である」か「でない」かどちらか近い方と解釈されます。
例えば転送済みとなったメールについては「そのまま転送」のアクションをさせたくないような振り分け条件を作りたい場合には、
"flag" が"!forward"である
という条件を指定するか、または
"flag" が"forward"でない
という条件を「かつ」を使って複合指定するといいです。
アドレス帳の備考〜備考3を使った振り分け
「が」の左側部分に"備考-From:"や"備考-To:"のような指定することによって、アドレス帳の備考欄に登録された文字列を使った振り分けが出来ます。
"備考-From:"の場合だと、メールのFrom:ヘッダに入っているメールアドレスをアドレス帳から検索し、見つかった場合はそのメンバーについて登録されている「備考」の内容を取り出す形になります。
"備考-To:"のように指定した場合だと、To:ヘッダの中の一番先頭に入っているメールアドレスを元に検索します。
"備考2-To:"とすると備考2を取り出し、"備考3-To:"だと備考3を取り出します。その他の備考欄を対象にすることは出来ません。
ヘッダ名は任意に指定出来ます。例えば"備考-Reply-To:"のような指定も可能です。
アカウント毎の設定コマンド
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